不定期発行
6月03日号

原作 ルイ・ロペス
作画&管理 店主


ボブス・チョコレート・フレイク
製造国 イングランド
湖水地方
形状 角缶
内容量 50g
価格 1,650円
珍しい「チョコレート」と「ラタキア」がテーマのたばこです。ブラジル、ジンバブエ、マラウイのヴァージニアに、甘さを出すための日干し乾燥の8%のたばこと、キャラクターをしっかりとさせるための8%のラタキア、ボディーを出すための2%のマラウイのバーレーがブレンドされています。ケーシングでは、ココア、チョコレート、バニラのエッセンスで充分に甘さが着けられています。たばこ自体の素材の良さと、上質な甘味材がこの製品をワンランクアップさせています。

チョコレートとラタキアのブレンド、正直言って少々懐疑的である。
本当に合うのか、ゲテ物になりはしないか。
早速ティスティンッグに入るが、タバコの見た目はラタキアの配合がある為、フル・ヴァージニアに近い色合いである。
フレイクの厚さもガウィス・ホガースらしく薄い。
ただ香は決定的に違い、ヴァージニア系ブレンドの熟成臭と言える、酸味のある香が無い。
その原因になっているものが、チョコレート系の甘い香と、ラタキアの線の細い香である。
ではバリバリのチョコレート香かと言うと、そうでもない。
このブレンドの2枚看板の香が、互いに突出する事無く上手く絡みあっている。
そこはさすがにフレイク加工のタバコ、味わいが充分に一体化している。
肝心な味わいであるが、上記の香に習い甘くて軽快な第一印象である。
しかしこのボブス・チョコレートの香、チョコレートにも突出しておらず、ラタキア香も良く押えられている、味わいをどの様に表現すべきか、頭の痛い問題だ。

そうこうしている間に、とあるタバコのレビューが頭に浮かんだ。
それはJT物の「飛鳥」。
断っておくが、これはマックバレン製造のものではなく、あくまでも「日本製造の旧タイプ」である。
飛鳥、JTの中で唯一正当派のラタキアブレンドと言えるタバコだ。
そこのレビューに、「無着香でありながら、あたかもお酒の様な香」と記載されていた記憶がある。
なかなか良いフレーズである。
と言った訳で、このボブス・チョコレート、洋酒入りのチョコレートをコンセプトにブレンド設計されたタバコとしよう。
我ながら妙案である。

肝心の味わいであるが、まず最初に驚いたのが肺喫煙に向いているところだ。
非常に個人的な見解であるが、スタンダードなラタキアブレンドは、肺喫煙にはあまり向いていないと思っている。
しかしこのボブスチョコレートは、刺激と言いタバコ感と言い、かなり良い感じの喉越しである。
改めてブレンドを確認したら、オリエントの記載が無い。
そしてボディーを出す為のバーレーの存在。
ブレンド構成から考察する限りでは、バルカンスタイルに分類できそうである。
ザックリとした喫味で、ヘイタイプとラタキアの高音域に特徴のあるバルカンスタイル、これをベースにして、アメリカン好みに設計されたものか。
分かり易い甘さでありながら、チョコやバニラが突出する事はない。
ラタキアのスモーキな味わいと、チョコの中音域の味わいが良く馴染んで、吸いやすいラタキアタバコを演出している。
ラタキアブレンドの入門用としても行けそうである。

テイスティングノートでは、皆様のテイティング感想も掲載させて頂く予定です。
一銘柄ごとUP後に、当方までMailにてお寄せ下さい。
なお、不適当と思われるものは掲載をお断りする場合も御座いますので、予めご了承下さい。
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