形から始める「文豪気分」

文豪を気取る時の「とっておきの小道具」がある。

この小道具を使った時のシルエットは、圧巻だ。

執筆している内容など関係無い。

ヘボいエッセイを書いていようが、ネタに詰まって考えているフリをしようが、端から見たらエラそうな文豪に見えてしまう。

しかもその小道具は、「ハイ・ファンタジーの原点」と呼ばれる作品に、これでもかと登場する。

物語では小説・映画に限らず、ホビットを中心に魔法使いや人間など、至る所でこの小道具を使用している。

そう、その物語とは、誰もが知っているあれ、「指輪物語」だ。

登場する小道具とは、もちろん「パイプ」の事である。

もっとも指輪物語に限らず、文学や映画にパイプが小道具として使われる事は多い。

ロンドンを中心に活躍する探偵。

フィンランドの妖精物語に出てくる、パパに吟遊詩人。

アメリカで言えば、ホウレン草を食べると元気が出る船乗り(ホウレン草でハイになる、危ないオジサンでは無いのであしからず)など、シチュエーションによっては、必ずと言って良い程描かれる小道具である。

パイプ一本くわえさせる事により、探偵や船長、司令官に家長など、いとも簡単にイメージさせる事ができる。

しかし、日本の日常生活において、パイプスモーカーを生で見た経験のある人は、果たして何人いるのだろうか。

映画や小説以外では、ほとんど出会った事が無いのが現実だと思う。

この様に、パイプスモーカーが希少であるにも関わらず、物語に出てくるキャラクターのパイプ喫煙率が、事ほど左様に高いのは何故か。

これはあくまでも推測ではあるが、文学や芸術はパイプ喫煙と極めて相性が良いのではないか、そんな風に考えている。

さらに、小説家に限らず、音楽家や画家などの芸術家。

科学者や思想家、評論家など知識人において、「犬も歩けば当たる」程に、パイプ喫煙率は高いと言った印象である。

パイプ喫煙は、素材としても、作り手の趣味としても、愛されてきた歴史がある。

ぶっちゃけた話、物書きにとって知っておいて損のない趣味、文化と言って過言ではない。

そんな訳でしばらくの間、自称パイプ喫煙の伝道者の話にお付き合いの程をお願い申し上げます。


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