不定期発行
7月2日号

原作 ルイ・ロペス
作画&管理 店主


エイティーントゥエンティー(1820)
原産国 イギリス(ジャージ島)
タイプ ラタキアブレンド
内容量  50g
価格  1,650円
形態  角缶
「EIGTEEN TWENTY」
これが缶に記載されている正式名称である。
これがまさか年代を表しているとは考えもしなかった。
しかし、そのおかげといっては語弊があるが、キャベンディッシュに言及する事ができた。
理由のトボケさ加減は脇に置いておくとして、はたしてこのブレンド名「1820」が、開発された年代か否かの見解についてはNOと断言したい。
理由は、このブレンドがラタキアを配合している事である。
カタログの説明を信じる限りラタキアが作られ始めたのは、1870年頃のシリアである。
従って、このブレンドが作られたのは、トーマスオービン時代の後期以降とみるのが妥当ではないだろうか。

さてそろそろ本題に入るわけだが、私にとって意外だったのが、この「1820」がカタログ通り、スタンダードなイングリッシュミクスチャーに感じられた事だ。
一応、顔付きシリーズは全部吸ってみたが、ラタキアの配合率が最も高いブレンドが1820である。
しかし、その割にはバルカンスタイルの様な「高音域に突出した味わい」が感じられない。
だからと言って、ラタキアの香が弱い訳ではい。
では何故、ラタキアの味わいが突出して感じられないのか。
その理由は「ラタキア以外の味わいの強さ」だと考える。
この「1820」、ラタキア・ヴァージニアの味わいと共に、オリエントの中音域の膨らみ、ブラックキャベンディッシュの濃い目の甘酸味も感じられ、味わいの中域がしっかりしている印象だ。
いわゆるボディーがあって、濃い味わいのタバコに仕上がっていると言う事である。
早速ブレンドの内容を確かめる為、タバコ葉の色合いを検証すると、キングチャールズに比べ、濃い色合いのタバコが目立つ。
カタログにある通りラタキアの配合が多いのに加え、やはりブラックキャベンディッシュの配合も多いようだ。
ダンヒルのタバコと比較すると差し詰め「マイミクスチャー965」。
ラタキアタバコの奥深さを改めて感じた。

そんな訳で、このタバコの味わいは旨味が充分にあり、ラタキア・オリエント・ヴァージニア・ブラックキャベンディッシュが一つにまとまっている。
そこはジャーマインである、それぞれが突出する事なく、マッタリとした雰囲気でまとまり、膨らみのあるラタキアブレンドに仕上げている。
食べ物にたとえると(味わいが似ているのではなく、食材のまとまり、相乗効果が似ている)、ニンニクとポン酢、玉ねぎをあしらったカツオのタタキである。
そう言った意味ではこのブレンド、イングリッシュミクスチャーの王道を行っているタバコである。

テイスティングノートでは、皆様のテイティング感想も掲載させて頂く予定です。
一銘柄ごとUP後に、当方までMailにてお寄せ下さい。
なお、不適当と思われるものは掲載をお断りする場合も御座いますので、予めご了承下さい。
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