
| 23-1 パイプのこだわり(さわり) |
2003年3月10日号 |
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パイプのこだわりを書くには少し早いと思っていますが、今回は「さわり」と言う事で書いてみようと思います。 と言うのも、過去、耳にタコが出来るほど「安月給スモーカー」を名乗って来た訳ですが、正直パイプにそれほどお金は掛けてはいないのである。 しかし、昨年の暮れ「有田氏のプレゼントパイプ」に当選した為、ハンドメイドパイプを試す機会が出来たので、記念の意味もこめて書いてみる事となった。 |
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思い起こせば一昨年の12月の話である。 |
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写真で見た時は、横からの写真だった為、メープルの継を使った「ロバット」に近いシェイプだと思っていたが、実際手にとってみると、正面が下膨れになっていて、例えは悪いがラッキョウの様な、なりをしている。 ボウルの前後が薄く、左右がラッキョウの様に下膨れになった一風変った形のボウルではあるが、手のひらに収まりが良い。 それに加え、シャンクも微妙に逆三角形になっており、親指の座りが良く、マウスピースはテーパープッシュになっていて、掃除も楽そうである。8分の1程度ベントが掛かった、やや小ぶりなパイプ、使いかっての良さが窺い知れる。 早速ヴァージニアフレイクをほぐし、七文目ほど詰めて吸ってみる。 いや、流石に旨い。 4mm煙道で、マウスピースも煙の広がりが良く、煙立ちも良い。 チャンバーから、直接タバコの旨味が流れ込んで来ると言ったら、大袈裟かもしれないが、ユッタリとした柔らかい煙で、何処かの謳い文句にもあったが、「最初の数回から、ヴァージニアタバコの旨みを味わえるパイプ」である。 さらに有田氏のパイプは、煙道とチャンバーに独特の工夫がしてあり、吹き戻しの煙の戻りも早い様で、かなり吸いやすいパイプだと思う。(もっとも、プレゼントパイプ1本しか経験はないのであるが) しかも私は、時々肺に煙を入れるタイプのスモーカーなので、煙り立ちの良いパイプが結構好みである、良い戴き物をした。 |
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こんな訳で、パイプに対しても検証をして行かなければならないと思ったのであるが、如何せんパイプにあまり金を掛けて来なかった為に、もう少し時間が掛かりそうである。 しかし、こんな私でもコーンパイプや、入門パイプを始め、何本も吸ってきた事は確かであるので、その失敗談を「パイプのこだわりのさわり」と言う事で書いてみようと思う。 思い起こせば、最初に私がこだわったのが「パイプのシェイプ」であるが、兎に角安いものばかり買った記憶しかない。 勿論、パイプによるタバコの味わいの違い等に考えが及ぶ訳も無く、グレインもさして気に留めず、甘い着香のタバコばかり吸っていたと言う所が、本当の所である。 そんな訳で、「これは旨い」等と言ったパイプに気付きもしなかったのであるが、そんな中でも、「これはやけに不味い」「これはとても吸い辛い」と言ったパイプに遭遇した事は記憶に残っている。どちらも、五千円以下の一番安いクラスのパイプであったが、美味しくなかったパイプの筆頭が、ラスティックもどきで、黒く塗装されたパイプ、その次ぎがサンドブラスト(黒)のパイプであった。 そして、この2本の共通点であるが、モールやティッシュで煙道を掃除した時に、ヤニとは別に、黒ぽい色が着いて来た所である。 普通のパイプをであれば煙道を掃除した時、茶色の汚れ(タールやニコチン)が付いて来るものであるが、この美味しくないパイプは、紫に近い黒の汚れが付いて来て、この色が抜けるまでに、半年以上掛かったものである。 多分何らかの原因で、煙道内まで塗装に使われている染料が入った物と思われるが、この染料の香りがタバコの味、香りを邪魔をしてタバコがちっとも美味しくなかった。 当時は結構強い着香のタバコばかり吸っていたのであるが、その強い着香さえ半分も味わえなかったのである。 |
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さらに、これに良く似た傾向を持つのが、コーンパイプである。あれは5年以上前になるか、激着香タバコの代表とも言える、ボルクムリーフのチェリーキャベンディッシュを、週に2袋は吸うと言う友人に、「一度、安くて大きなパイプで吸ってみたい」との相談を受け、マッカーサータイプのコーンパイプを上げた事がある。 そこそこ使い込んだパイプであった上に、一応気を使って、渡す前にボルクムリーフのチェリーキャベンディッシュを1袋吸い、香りを付けたのであるが、数日後に「このパイプ美味しくないからいらない」と返品を食らった。 どうやら、コーンパイプのあの独特の香りが彼の好みでは無かった様である。 こう考えてみると、タバコが美味しくないパイプの条件として、異味の混入が上げられると思う。 どうすれば、タバコが旨くなるかと言う事は、まだまだ私にとっては謎の多い事ではあるが、上記の様にタバコの煙に異味が混入する事はあまり良い事ではない。 もっとも、コーンパイプの香りは個人的には嫌いではないので、あまり気にしてはいなかったが、タバコのテイスティングをする為には、異味の混入は致命的ですらある。 次に吸い辛かったパイプであるが、パイプを始めた当時、色々なシェイプを集めたいと、安物を買い漁った内の1本、大ぶりのベントダブリン、チャンバー径21mm 深さ46mm、パイプの表面はシッカリ塗装され、傷の穴埋めが目立つ、典型的な安物パイプであった。 もう一本は、ショートスモーク用のベント・ローデシアン、チャンバー径19mm 深さ24mm、今でさえ2番目にチャンバーの浅いパイプである。 2本とも、買った当初なかなか火が綺麗に燃えてくれなかった。 喫煙技術が未熟だったのが主な要因だが、片燃えしてしまい、煙の立ちも悪く、ボウルも熱くなり易かった。 その結果、タバコを吸うのにストレスを感じるパイプになり、そんな状態ではタバコが旨いはずもなく、ともすると疎遠になりがちだった記憶がある。 今では、カーボンもそれなりに付いているし、それぞれの付き合い方に慣れて来たせいか、普通に喫煙できるが、チャンバーのサイズや、径と深さのバランスによって、喫煙技術の難易度が変る事も事実だと思う。 |
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そして最後になるが、チャンバーのサイズでもタバコの味わいが変る事を書いて今回は終わりにしたいと思う。 ラールセンNo.32カーリーフレイクをテイスティングしていた時の事である。 詳細は後述のテイスティングに委ねるとするが、ティンノートからハッキリとしたキャラメル香のタバコだと言う第一印象だった。 そして、最初は強めの着香タバコと言う事で、小さめの入門用パイプに詰めて吸ってみた。 喫煙の当初はティンノートと同じキャラクターの味わいだったが、その終盤、不意にタバコの味わいが顔を出したのである。 これはと思い、普通ならイングリッシュミクスチャーを吸う様な、大ぶりなパイプで喫煙し直してみると、喫煙序盤からタバコ感が出てきたのである。 そして、このタバコ感が出てくると同時に、使われている着香も出て来て、ブレンダーの意図が垣間見えた様な気がした。 葉巻の世界では、より長い物、太い物の方が、味わいはマイルドになると言われているが、パイプもその基準に当てはまると言って良いと思う。 そしてタバコの味わいがマイルドになると、その分、色んな表情が見えて来ると思った次第である。 そんな事があってから、タバコに合ったパイプだとか、自分の好みとかは別として、テイスティングする時は、大ぶりのパイプで吸う様にしている。 その方が、ブレンドや、タバコの構成要素が分かり易いと感じるからである。 以上「パイプのこだわり(さわり)」について、長々と書いて来たのであるが、こう言ったこだわった内容は中々に書きづらい物がある。 さて、次ぎは何を書こうか、頭の痛い問題だ。 |
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